コロナ禍を機に、各分野では「リモート」「オンライン」が用いられることが増えました。
ピアノレッスンにおいても「オンラインレッスン」なるものが登場しましたが、実際に「ピアノのオンラインレッスン」はどうなのでしょうか?
目次
ピアノのオンラインレッスンはズバリ「推奨しない」
結論から申し上げると、ピアノのオンラインレッスンは推奨しません。
理由は…
①「生の音色を聴けないレッスン」の「芸術的価値」はとても下がるから
②言葉だけでは伝えられない音色のニュアンスはオンラインレッスンでは伝わりづらいから
③先生の手の動きや体の使い方を立体的に把握することが難しいから
以上です。
理由① 「生の音色を聴けないレッスン」の「芸術的価値」はとても下がる
「音色が振動をともなってダイレクトに体に伝わること」、これが音楽という芸術の魅力です。
先生の、魂のこもった真摯な音色の微細なニュアンスは、スピーカー越しには50%も伝わらないのではと私は思います。
理由② 言葉だけでは伝えられない音色のニュアンスはオンラインレッスンでは伝わりづらいから
レッスンを受けて「上手になる」ためには「真似る」ことが不可欠です。
それは「リズム」を真似る、「メロディー」を真似る…といった表面的なところにとどまらず「音色のニュアンス」を真似ることが重要なのです。
しかし画面越し、スピーカー越しでは音色の「ニュアンス」は残念ながら伝わりません。
理由③ 先生の手の動きや体の使い方を立体的に把握することが難しいから
スマホやタブレットの画面で見る先生の動きはどうしても「平面的」にしか捉えることができません。
しかし実際に教室に足を運んで目の前で先生の動きを見たならば、その奥行きとか上半身の筋肉の動きなどに注目することができます。
「体の動き」が音色を作ります。
微妙の体の動きを捉えることが難しいオンラインレッスンでは、音色を作ることは難しいでしょう。
ピアノのオンラインレッスンはどんな人に向いてる?
あまり積極的には推奨できないピアノのオンラインレッスン、それでも需要はややあるようです。
ピアノのオンラインレッスンは
① 教室が自宅からとても遠い
② ピアノを習いたいけど通う労力をかけたくない
③ 音色なんてどうでもいいからとりあえず何か曲を弾けるようになりたい
こういった方にとっては向いているのかもしれません。
どうしてもピアノはオンラインでレッスンを受けたいという方は、毎回オンラインレッスンを受けるのではなく、数回に一回は先生のところに通ってレッスンを受ける…という形をとることをおすすめします。
ピアノのオンラインレッスン まとめ
やはり「生音」は多くのことを教えてくれます。
通常レッスンとオンラインレッスンでレッスン料が同額ならば、教室に通ってレッスンを受ける方がはるかに高い価値があるというのは多くの人が感じているのではないでしょうか。
ピアノのオンラインレッスンを全否定するわけではありませんが、本当に上手になりたい人は可能な限りスクーリングされることをおすすめします。