「ピアノコンクールに参加する」

というと、「すごい!ピアニストを目指しているの?」なんて思われることもあるかもしれません。
ピアノのコンクールには縁遠い人にとっては「ピアノコンクールに参加する」「ピアノコンクールで入賞した」と聞くと、とてつもなくすごいことのように聞こえてしまうこともありますよね。

しかし、ピアノコンクールと言っても、実はとても庶民的で身近なもの。
とは言ってもそれなりの時間とお金、そして労力がかかります。

今日はピアノコンクールに参加する意義と、コンクールに取り組むことによって得られる効果についてお話をしたいと思います。

ピアノコンクールの種類や難易度は様々

現在、ピアノコンクールというのは難易度が様々で数多く存在しています。
テレビのニュースになるような「国際コンクール」もピアノコンクールですし、地元のホールで毎年行われているコンクールも、同じく「ピアノコンクール」なのです。

ピアノを習っている子どもさんが受けるコンクールといったら、地元のホールで毎年行われているピアノコンクールになるかと思います。まずは全国大会に進むための「予選」となっているものが多いと思います。

難易度は、その世代が無理なく弾けるレベルの曲が課題曲になっているコンクールから、音大を目指しているような子どもさんが参加する難易度の高い曲が課題曲になっているコンクールまでそれぞれです。

コンクールに参加したいと思った場合は、自分の子どもがどのコンクールに参加できそうなのか、師事している先生に聞いてみましょう。

ちなみにコンクールシーズンは夏です。
予選や申し込みが地域にもよりますが3月頃から始まっています。

申し込みに間に合わなかったということのないよう、コンクールに参加したいという気持ちがある人は早めに先生にその旨を伝えておくと良いかと思います。

ピアノコンクールに参加するとどんな生活になる?

ピアノコンクールに参加するとなると毎日何時間も練習をして、家族は気を遣って…

といった生活を想像する方もいるかもしれませんが、コンクールとは言っても日頃の練習をより綿密に仕上げて行くという単純なもの。

とても難易度の高い曲を必死こいて仕上げる、というよりかは、少しがんばれば弾けるレベルのものを時間をかけて丁寧に練習していく、という感じです。

なので、生活が大きく変わるようなことはもちろんないです。
ですが、やはりこれまでは日頃「練習をしたりしなかったり」という子どもさんは、コンクールに参加するのであれば課題曲をきちんと弾けるようになるまでは、レッスンで出された課題を毎週必ずクリアしてからレッスンに臨むという姿勢は大切です。もちろん親御さんによる、気持ちの面でのサポートも必要になります。

親御さんには、子どもさんのやる気を引き出したり、努力をさせたりと、とにかくピアノに前向き・積極的な気持ちになれるようなフォローが必要となります。

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ピアノコンクールに参加する意義・効果

では本題です。
ピアノコンクールに参加するにはお金も時間もかかります。
全国大会に行けずに地方大会どまり、予選どまりの子どもさんの数は膨大です。

それでもピアノコンクールに参加する子どもさんたちは後を絶ちません。

ではピアノコンクールに参加する意義とは一体何なのでしょうか。

コンクールに参加する意義は大きく分けて2つあると考えられます。
それは①「コンクール課題曲に取り組むプロセスに意味がある」②「結果的にピアノ演奏の技術が身につく」の2つです。

① コンクール課題曲に取り組むプロセスに意味がある

コンクールの課題曲は難易度は様々ですが、やはり「審査をされる」という点と「ホールでたくさんの人が聴いている中で演奏をする」という点で、きちんとした仕上がりにしなければなりません。

次回のレッスンまでに出された課題個所を、教えていただいたとおりに弾けるようになること。
曲にふさわしい表現を考えて、いつでもその表現が自在にできるようになること。

などなど、日頃の通常レッスンでは多少甘く遂行されていた部分を、コンクールで演奏をするとなるといつも以上に先生は見過ごしません。

コンクールに向けての準備では、いつも以上に「厳しく緻密な姿勢で曲の練習に向き合うこと」
が求められます。コンクール前に数カ月間そういったプロセスを経た子どもさんは、コンクールが終わったあともその姿勢が身についていればぐんぐんピアノが上達するようになるでしょう。

そういった意味で、コンクールに参加する意義のうちのひとつは「コンクール課題曲に取り組むプロセスに意味がある」と捉えることができます。

② 結果的に技術が身につく

先ほどは「コンクール課題曲に取り組むプロセスに意味がある」と申しましたが、コンクールに向けていつも以上に真摯に楽曲に取り組んだ結果、当然「ピアノ演奏技術の習得」「ピアノ演奏技術の向上」という結果が得られます。

コンクールに参加する意義のうち2つめは「結果的に技術が身につく」と言えるでしょう。

ピアノコンクールに参加する時の心構え

ピアノコンクールの大部分は、言ってみれば「誰でも参加できるもの」です。
ですがお金と時間がかかります。
それに、コンクール対策としての補講もあると思うので先生のレッスンの労力、そしておうちの方による送迎の労力も必要となってきます。コンクール当日は半日がかり、一日がかりになる場合もあり、たくさんの労力を費やします。

演奏会場は大きくて音響の良いホールが会場になっている場合がほとんどです。
さらにコンクール当日に弾くピアノはグレードの高いピアノが良くメンテナンスされた状態であることがほとんどです。

そう考えるとコンクールというのはいろいろな意味で貴重な体験です。

誰でも出られるからといって,
なあなあにいつもどおりの練習をするのではなく「今年は何かを得るぞ!」という強い気持ちでぜひコンクールに臨んでいただけたらと思います。
入賞できなかったとしても、そのように真摯に取り組んで初めて「コンクールに参加した意味」が生まれるものです。

コンクールに参加する価値は参加者自身の姿勢によって大きくもなり小さくもなります。
ぜひ、コンクールに向けて真摯に練習に取り組み、大きな価値を得ていただきたいと思います。

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