習い事には人によって向き不向きがあります。
ピアノという習い事も多分もれなくそうです。
「もうピアノ辞めたい」
と、子供さんが言った時、親御さんはどのように対処すれば良いのでしょうか。
親御さんの気持ちとしては
・せっかく弾けるようになったのにもったいない!
・続けることに意味があるのだからもう少しがんばらせたい・・・
などなど、様々ですよね。
今日は、子供さんが「ピアノ辞めたい」と言ってきた時にどうすべきかを、ケース別に対処法を考えてみました。
目次
ケース① ピアノを辞めたいと言っているけど先生のことは好き!…な場合
子供さんが、今習っている先生のことが好きなのであればピアノは辞めないことをおすすめします。
なぜ子供さんはピアノを辞めたいのでしょうか?
・ピアノの演奏が楽しくないから
・練習が面倒だから
などの理由が多いかもしれません。
または
・自分の演奏が理想のようにうまくならないから
と感じている子どもさんもいるかもしれません。
※特に電子ピアノで練習をしている子どもさんはこういった思いをもつことがあります。
「先生の家のピアノで弾くと良い音がでるけど、家の電子ピアノで練習をすると音の豊かさが足りなくてつまらない」
子どもは「音の豊かさ」なんて言葉は使わないかもしれませんが、「自分の出したい音が出ない」と訴える子どもさんはいます。
「先生のことは好きだけど、練習が楽しくない・練習が面倒だ」
と思って軽々しく「ピアノ辞めたい」という子どもさんに対しては、先生や親御さんなどの周りの働きかけによってピアノを続ける気持ちになることができます。
先生に相談をしたり、親御さんは子どもさんに「がんばることの大切さ」を説いたりして、子どもさんがピアノを続けられるように努めてみてください。
後者の「自分の演奏が理想のようにうまくならないから」と言ってピアノを辞めたくなってしまった子どもさんは、もしも電子ピアノをお使いでしたら電子ではない(本物の)ピアノのご購入を検討してみることをおすすめします。
いきなりピアノを買う、となるととても勇気と決断がいることです。
ピアノは中古のピアノを購入するとしてもとても安くて30万くらいはかかってしまう大きな買い物です。
それに、ピアノによっても音色や弾き心地が違い、好みも分かれます。
ピアノを買う時は、まずは師事している先生に相談をしてみてください。
または、まずは楽器店に足を運んでみて「ピアノの購入を考えています」とスタッフさんに伝えて試弾させてもらってください。(即決はおすすめしません。良さそうなピアノを見つけたら、お早目に先生に相談をしてみてください。)
【参考】 「中古ピアノって実際にどう?」
「そんなに違うの?電子ピアノとピアノ」
ケース② ピアノは好きだけど先生のことが好きではないみたいだ
ピアノを弾くことや練習をすることは苦ではなさそうな子供さんがピアノを辞めたいと言った時。
もしかすると先生のことが好きではないのかもしれません。
(好きではない、を言い換えると「ウマが合わない」とも言えます。)
その場合、ベストなのはちょっと勇気がいるかもしれませんが先生(教室)を変えることです。
小さい頃から先生に習ってきて、これまでは良かったんだけど最近先生のことが少しずつ好きではなくなってきているようだ・・・というケースもあるかもしれません。
小学校高学年の女の子などは、年齢の発達とともに自我が芽生えてきたりして、これまで好きだった先生とそりが合わなくなることもあるでしょう。
実際、にピアノは好きだけど先生がイヤになってしまいピアノを辞めたという子どもさんはいらっしゃいます。
これまでお世話になった先生なのに申し訳ない、また関係が良くなるかもしれないと、あまり粘って嫌いな先生の元でピアノを習っていると、好きだったピアノまで嫌いになってしまうこともあります。
「先生のことがどうも好きではないようで、それは一過性の感情ではなく修復もできそうにない」
と感じた時には、違う先生にピアノを教えていただくことも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
ケース③ 練習を面倒くさがるけれど、ピアノが弾けるようになると楽しそうだし嬉しそうな子供さんの場合
このケースの子どもさんが「ピアノを辞めたい」と言った時には、単純に「ピアノの練習が面倒くさい」という気持ちが大きい可能性が高いです。この子どもさんの場合は、ピアノを続けさせる方が良さそうです。
ピアノは 「正しい練習をコツコツと行った努力が成果に表れる」わかりやすい習い事です。
なので、ピアノを習うことを通じて、コツコツと練習と努力を積み重ねて成功体験を実感するという経験を積んでいきましょう。それはこれからの長い人生の中でもどこかで必ず役に立つ力となります。
ここで「あらあらそうなの、ピアノ辞めたいのね」と親が子どもの「面倒くさい」という気持ちをさらりと受けてしまえば、子どもさんに「粘り強さ」がつくチャンスを奪ってしまうことにもなりかねません。
この場合も、周りの大人たちの働きかけによって子どもさんはまたピアノへのやる気を出すかもしれません。
すぐにはピアノを辞めさせないことをおすすめします。
ケース④ いつまでたってもピアノが弾けるようにならない、または弾けるようになっても全然嬉しそうではない子どもさんの場合
いつまでたっても弾けるようにならない(=合格しない)子どもさんでも、ピアノを習っていることが楽しいと感じているケースはたくさんあります。
しかし、いつまでたっても弾けるようにならなない、弾けるようになっても全く嬉しそうではない子どもさんの場合はピアノを「やめる」ことも考えた方が良いかもしれません。
「ピアノなんて好きじゃない」と口では言いながらも、合格をもらえると嬉しい表情をする子どもさんはいます。
同じように、家で練習をしている時も「ピアノなんて辞めたい!」と言いながらも、弾けるようになったら「できた!」と、嬉しそうにする子どもさんもいます。
そんな子どもさんは、「ピアノ好きじゃない!辞めたい!」と言いながらも、ピアノを弾くことで嬉しい気持ちを得ているのでしたら、ピアノを続けることに何かしらの意味があると言えます。
逆に、ピアノに接している間全く嬉しそうな表情をしていない子どもさんが「ピアノを辞めたい」と言った時には、その子どもさんにとってピアノは「合っていない」のかもしれません。
この場合は、ピアノを辞めることを考えても良いかと思われます。
ピアノを辞めたいと子どもが言った時、どうする?まとめ
ピアノを辞めたいと一口に言っても、子どもさんの考えていることや感じていることなど理由や事情は様々です。
「先生が好き」「弾けた時は嬉しい」このどちらかが当てはまればピアノは続けることをおすすめします。
逆に、どちらにもあてはまらない場合はほかの習い事に集中をすることをご検討した方が良いのかもしれません。習い事にも向き不向きがあるので、子供さんが楽しんで力を付けられる習い事が見つかることをお祈りします!